20年以上も前から、言葉としてある「おむつはずし」。
私も、20年以上前に、病院で介護助手として働き始めた当初から、その病院の方針として、
”おむつはできるだけ使わずに、日中は起きていただきトイレ排泄を促していきましょう”と、
ケアとして実践していました。
しかしながら、今こうやって、さまざまなお客様と接することで、おむつはずしって
どういう意味かどういう定義か、逆に分からなくなっていきました。
それぞれに異なる方法と、価値観。その中で繰り広げられる排泄ケアの手法。
もう一度、勉強を。
手にとったのは、『「日中おむつゼロ」の排泄ケア』。
ここでとりあげられているのは、全国老人福祉施設協議会が提唱している「おむつゼロ」
(おむつはずし)について、その定義が書かれています。
”「おむつゼロ」の定義は、図1-1のとおり(中略)昼間はおむつを着けず、排便はトイレで行います。
必要であれば、尿とりパッドを使ってもかまいません。また夜間は、(中略)おむつを使用します。”
(※使用してもよいという意味だと思います)
ああ、私の言いたいことは、こういうことだった。
いま、おむつはずしは、排せつの自立支援の方法のひとつにも掲げられています。
(方法のひとつ!!ですよ☆)
人生の最期まで自分の意志がある限り、行きたいところ、それはトイレです。
トイレに行くには、尿意を失ってしまう前に、長期間おむつ使用を回避しなければ
なりません。
長期間のおむつ使用は、尿意も便意も失ってしまうばかりか、生きたいという人間としての気力も
失いかねません。
トイレに行きたいキモチは最期まで持っていたいのです。
「自立支援」という言葉には、いろんなご意見があるようですが、わたしは今まで実践され、結果として
自立支援に結びついた事例を評価する意味でも、結び付けられてよかった、と思います。
新たな、ケアの価値観へとつづくために。